管理者ページ
日経225オプション取引で1億円を稼ぐまで デルタニュートラル実験、利益予想と今後の戦略
fc2ブログ

2023/11 |  12345678910111213141516171819202122232425262728293031 | 2024/01

現在、デルタニュートラルの実験中です。
高IVのOTMプットを売り、低IVのOTMコールを買って、先物でデルタヘッジを行いデルタを0にして、利益を得ようという戦略です。

この戦略のもとになっている考え方は下記記事です。
オプションは買うべき?それとも売るべき?
上記記事によれば、ファーOTMプットを売り、デルタニュートラルを保てば、利益になる確率が高いです。しかし、OTMプット売りは、いくらデルタニュートラルに保っていたとしても暴落があればとても危険な戦略です。それを回避する方法として、この戦略ではOTMコール買いを行うことによりヘッジをしています。

■現在のポジションとそれを6月SQまで保有した時の予想損益
※プレミアムは2/27の清算値を使用。損益計算はカブドットコムのオプションシミュレータを使い、原資産17400で計算

●現在のポジションとリスク指標
 現在のポジションは、下記表の1をご参照ください。表に書き忘れていますが、デルタヘッジ用の先物は、3.5枚の売建です。
 リスク指標は下記です(これは、松井証券の計算を利用)
  限月  デルタ ガンマ[100円当り] ベガ[千円] セータ[千円]
  200706   0.01     0.120    5.18     10.27
 現在のポジションでの証拠金は、2,273,070円です。

●オプションシミュレータを利用し、現時点でIVが変化した際のプレミアム
 下記表の2をご参照ください

●フューチャーボラティリティ毎の損益計算
 下記表の3をご参照ください
 (この計算は、銘柄毎のIVが一定と仮定した場合の計算となっています)
 フューチャーボラティリティの期待値は17%なので、それをもとにするとこのポジションを6月SQまで保有すれば、1,023,000円の利益を得られる計算になります。

 計算


■現在のポジションの損益曲線
 下記につけてみました。
 損益分析


■この戦略の欠点
①暴落に弱い
 上記、損益曲線を見てもわかりますが、原資産が大きく下落した時に損益が悪化します。
 理由のひとつは、コール買いでガンマをプラスにしてガンマリスクをヘッジしているのですが、原資産が下落するとコール買いの影響が薄れ、プット売りの影響が強くなり、ガンマがマイナスに変化してしまうことがあげられます。
 もうひとつの理由は、損益曲線に現れないのですが、大暴落時には、OTMプットのIVが急上昇します。プット売りをしているのでその分の損失も加算されてしまいます。

②じり高に弱い
 相場が安定し、ゆっくりと上昇する場合、一般的にコール側OTMのIVが低下します。その分、コールOTM買いのプレミアムが減少し、損益が悪化します。

③原資産に変動がなくても、毎日デルタヘッジが必要
 ?、と思うかもしれません。この実験ポジションは、ファーOTMプット売りとファーOTMコール買いです。ファーOTMなので、原資産に変動がない場合、タイムディケイの影響を受けプレミアムが低下します。同時にデルタも減少します。現在のポジションでは、先物3.5枚売りのデルタヘッジですが、これが、毎日0.2程度プラス側に傾いていきます。
 私の場合、このことを考慮して、大引け直前にデルタを+0.2になるようにデルタを調整しています。(こうしておけば、原資産に変動がない場合翌朝のデルタはだいたい0になっています。

④ざらば中のデルタコントロールも難しい
 ざらば中に、デルタ0になっていると仮定します。現在のポジションはガンマがプラスです。この場合、原資産がどっちらに動いても値洗いが良くなり、利益になるハズです。ところが、原資産が上昇すれば、値洗いが悪化するのです。
 先物が売りポジションなので、原資産が上昇すれば、先物はリニアに反応し値洗いがマイナスになります。それに対してオプションはファーOTMなので、原資産の変動に連動しないのです。したがって、リスク指標通りの動きをすれば、原資産上昇で利益になるのですが、実際の動きは損失になっています。
 また、それに加えて、原資産が上昇した場合に、コールOTMのIVが下がる傾向があるようです。したがって、原資産が上昇しても、コールOTMのプレミアムの上昇が遅く、値洗いが良くならないのだと考えています。
 上記を考慮すると、現在のポジションでは、デルタを+0.4程度にしておけば、値洗いの体感値から考えるデルタニュートラルになっているといえそうです。
 デルタニュートラル戦略なので、本当にデルタ0としておくのか、上記を考えて、デルタをややプラスにしておくのか、どっちが良いか難しいです。現時点での答えは出ていません。

⑤計算通りの損益がでない(と思う)
 原資産が変動ない場合、SQが近づくにつれてプットOTMのIVが上昇し、コールITMのIVは低下します。つまり、私の実験的ポジションに対して不利に働きます。

⑥証拠金の増減が激しい
 これは、もう少し様子を見てみます。実験を始めて、2週間経っていないですが、その間にも結構ポジションを変更しました。その影響もあり証拠金が激しく増減しています。証拠金増減の感覚をうまくつかんでおきたいです。

■今後の戦略

●売りと買いの比率の調整
 原資産が下落すれば、現在の実験的ポジションは、プット売りの色彩が強くなり、原資産が上昇すれば、コール買いの色彩が強くなります。これを原資産の上下に合わせて居心地が良い比率に変更をしていきます。
 居心地の良い比率は、
 ・ガンマがプラスであること
 ・プット売りの比率を下げすぎないこと
  (セータが0あたりが良いかなと思っています)
と考えています。

 ※この比率の調整も、この戦略に不利に働きやすいです。
  原資産が上昇し、IVが低下している時に売りを行い、
  逆に原資産が低下し、IVが上昇している時に買いを行うことになります。

●仕込みと利益確定
 IVが低下した場合は、コール買いを仕込むかプット売りの返済買いで利確をします。IVが上昇した場合は、プット売りを仕込むかコール買いの返済売りで利確をします。

 ※う~ん、上記の「売りと買いの比率の調整」と矛盾する行動になる可能性が
  高いですね。この戦略は難しいです。あまり、頻繁な売買をしない方が、
  良さそうです。余分な手数料やスリッページコストが発生しそうです。

●ざら場中のデルタ調整
 このポジションは、ボラティリティが高いほど、利益があがります。ということで、ざらば中の天井と底をうまくとらえ、積極的なデルタヘッジを行っていきます。
 上の方の、「この戦略の欠点」にも書きましたが、完全なデルタニュートラルに保つのが良いか、多少デルタをプラスに振っておくのが良いか難しいところです。今後のことを考えるとできるだけシンプルな戦略が望ましいです。ということで、できるだけ完全なデルタニュートラルを保つように心がけてみようと思います。

■結論のようなもの
 まだ実験中ですが、この戦略は思った以上に難しいです。
 売りと買いの比率調整、と、仕込みと利確、に矛盾がある戦略で、どうすればよいのか頭をかかえています。今後、試行錯誤してみようと思います。
 デルタの調整も難しいです。これも試行錯誤ですね。
スポンサーサイト



コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
http://nikkei225indexoption.blog86.fc2.com/tb.php/167-cb16d090
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事へのトラックバック