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日経225オプション取引で1億円を稼ぐまで 古い内容:OP戦略の考察
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2023/11 |  12345678910111213141516171819202122232425262728293031 | 2024/01

最近の私は、ストラングルデイトレをやっています。このストラングルデイトレについて掘り下げた記事を書きます。まず、初回は銘柄の選択(どの限月を選ぶか、また、どの権利行使価格を選ぶか)についてです。

具体的な記事は、下記のリンク [ストラングルデイトレの研究(その1:銘柄の選択)]の続きを読む、をご覧ください
[ストラングルデイトレの研究(その1:銘柄の選択)]の続きを読む
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●はじめに
 昨今の私の取引は、ざら場中のIV(インプライド・ボラティリティ)の上下を狙ったデイトレをしています。そして、その手法として、ロングストラングルとショートストラングルを使っています。昨今の私の成績を見ていただければ、その戦略の有用性をご理解いただけると思うのですが、オプションでIVの上下を狙った時の損益は、原資産の上下を狙った時の損益とくらべてどうなんでしょうか。いくつかの数値を出してみたいと思います。

※続きは、下記リンク [オプション売買の本質はボラティリティの売買なのか?!]の続きを読む、をクリックしてください。
昨日(8/17)は、日経225が大暴落したこともあり、IVが異常に高騰しました。期近ATMで約45%という常識を超えた状態であります。さて、この状態が常識を超えているかどうかについて、考えてみたいと思います。

●今までの常識(過去のボラティリティチャートより)
ここ3年間あまりの、IVとHVのチャートを見てみましょう
http://www.option-dojo.com/kn/225_latest.html
HVは、最低7%、最高34%、多くは、10%~25%に入り、平均は17%程度
IVは、最低13%、最高31%、多くは、15%~25%に入り、平均は19%程度
2つのグラフを比較して、全般的に言えることは、HVよりIVが高めに推移している
※このチャートのIVの出し方は、以下の条件のものを平均していることに注意
・満期まで3日以上あるオプションのうち、直近3ヶ月間のオプション
・3価額以上の価値を持ったオプション (3,000円以上のプレミアムで取引されているオプション)
・100枚以上の出来高があるオプション


●打ち破られた常識
 ACさんのブログ(http://blog.livedoor.jp/actok/)より、勝手に拝借してきたIVの日足チャートのグラフが下記です(このグラフはATMのIVのグラフです)
 20070818_2_ACさんのIV日足グラフ

 で、このグラフをみてわかりますように、8/15(水)までは常識の範囲の動きでした。8/16(木)のIVの終値は34%となり常識の範囲を少し超えた値になりました。そして8/17(金)に恐ろしいことが起こりました。IVの終値が常識をはるかに超えて44%となっています。

●HV(ヒストリカルボラティリティ)から考える妥当なIV
 上記「今までの常識」にも書いていますが、IVは若干HVを上回っているようです。ただし、HVとIVが大きなかい離状態が続くことはありません。仮にHVよりIVが大幅に高ければOP売りが有利な戦略だし、逆にIVが大幅に低ければOP買いが有利な戦略となります。逆にいえばHVとIVがほぼ等しいのなら、OPは買いが有利でもなく売りが有利でもありません。
 では、最近のHVを見てみましょう。下記に1日の原資産変動をボラティリティに換算したものと5日間平均のボラティリティを算出したもののグラフをのせます。
 20070818_2_HVグラフ

 なんとこの5日間のHVは37.5%と非常に高いです。8/17(金)の1日だけのHVはなんと87.4%にも達しています。こんな激しい相場がこの先も続くのであれば、IVが40%台であっても全く不思議ではないのです。

●結論のようなもの
 今週、その中でも特に金曜日は激しい相場となりました。HVも過去に例がないくらい高い状況でした。そんな相場だったので、IVが40%を超えても全く不思議ではないのです。こういう相場が仮に続くとしたら(続くとは思っていないですが…)、IVが40%台となっても不思議ではありません。
 こうやってまとめてみると、IVがあまりにも非常識なレベルまで上昇したと思っていましたが、非常識なのはHVであってIVはそれに追随しているだけのようにも見えます。
実験を始めて、1か月あまりがたちました。

運用の結果、そこそこの利益をあげることができましたが、実験開始前にはわからなかったリスクも顕在化しました。ここらで一度総括をしてみたいと思います。

文章が長くなるので、
[デルタニュートラル戦略の実験の総括]の続きを読む
をクリックしてご覧ください。
表題の件ですが、最近気になってきたので、データを出してみました。

現在実験中のデルタニュートラル戦略ですが、この戦略の基本的な考え方は、
①高いIVのプットを売る
②低いIVのコールを買い、①の暴落時のリスクヘッジ(=ガンマリスクのヘッジ)を行う
③先物売りで、デルタニュートルに保つ。
です。
実際のポジションやなぜこのポジションで利益が得られると考えているかは、過去記事をご覧ください。
デルタニュートラル実験、利益予想と今後の戦略

そこで、②の低いIVのコール買いのデルタヘッジですが、具体的にどういう銘柄を選択すれば良いのかを検討してみたいと思います。
安直に考えれば、
・低コストである
・ガンマリスクをヘッジすることが主目的なので、ほかのリスク指標の影響が小さい
を満たすものが良いと思います。

下記表は、5/7終値時点(先物終値17690 )のリスクパラメータを左側に乗せました。また、右側には、左側のデータをガンマ1になるように枚数を調整したものの値になっています。
ガンマヘッジ効率

さて、表を見て次のことがわかります。
・期近限月と期先限月をくらべると、同じガンマ1を得るためのプレミアムは期先の方が高くなる
・同じガンマ1得るためのデルタは、ファーOTMになるほど小さくなる
・セータは、期近でも期先でも、ほぼ同様の影響を受け、IVが低い銘柄の時にその値が小さくなる
・ベガは、期近で小さく、期先で大きくなる。

では、コール買いによるガンマリスクのヘッジにはどういう銘柄を使えば良いでしょうか?
a.セータが小さい、低IVの銘柄を使うべきである
b.期近を使うか、期先を使うかはその時の状況判断による(IVが非常に低いタイミングでは、今後のIVの上昇を考えて期先を使うのが有利である。逆に、IVの上下の影響を受けたくないときは、期近を使うのが良い)
c.表からは読み取れませんが、実践的な観点でいうとファーOTMのコール買いはデルタ感応度が低く、リスクパラメータ通りに動きません。なので、プレミアムが20円~30円以下の銘柄は避けた方が賢明です。プレミアム50円以上でIVが低いところを狙うのが良いと考えています。

●まとめというか、感想というか
 表にしてみると、ガンマとセータが背反の関係にあることがよくわかります。ただ、単純に背反の関係にあるのではなく、そこにIVが絡んでくるのはおもしろいところです。
 また、同じガンマを得る為に、期近を使うか、期先を使うかでベガに大きな差がでてくることがわかりました。これは覚えていて損がないと思います。IVが低い時は期先を使ったデルタヘッジを行い、IVが高くなれば、期先を手仕舞いして期近に乗り換えるトレードなどを行うなどの手法が使えそうです。
ボラティリティの観点で、オプション買いが有利なのかオプション売りが優位なのかを検討してみました。

先に結論だけ書くと、
「ファーOTMのプットを売るのが、賢いトレーダーのやり方です。」
となります。

え~ぇ、そんな~ぁ、それって一番危険でやっちゃいけない典型例じゃ~ん。という感じなんですが、データを冷静にみるとそういうことなんです。

続きは、
[オプションは買うべき?それとも売るべき?]の続きを読む
のリンクをクリックしてください。
先日、「ボラティリティ売買ちょい研究 その1」と題した記事を書いています。
前回記事では、検証用データが不足していて網羅的な検証が不十分でした。ACさんより検証用データをいただいたので、検証資料を作成しました。この記事では、効率の良い権利行使価格の選択について網羅的な検証をしています。

続きは、
[ボラティリティ売買ちょい研究 その1 続編]の続きを読む
のリンクをクリックしてください。
ボラティティ売買について研究してみました。(検証不十分ではありますが…)

最近、ACさんのボラティリティ売買の手法に興味があります。しかし、ACさんの投資資金は、ン千万円。私のような小資金投資家には真似ができません。小資金で出来る投資方法を考えてみました。

続きは、
[ボラティリティ売買ちょい研究 その1]の続きを読む
のリンクをクリックしてください。
最近、ACさんの影響を受け、ボラティリティ売買に興味があります。
オプションの戦略として、どの戦略が優秀なのかは優劣をつけがたいですが、いろいろな戦略を身につけたうえで、相場感にあわせて利用していきたいと思います。

詳細は別途分析し、きちんと比較してみたいと思いますが、各戦略の特徴を簡単に比較してみます。

■各戦略の特徴
●買い戦略
 リスク:中程度
 リターン:特大
 資金:少額

 デルタ:コールなら+、プットなら-
 ガンマ:+
 セータ:-
 ベガ :+

●売り戦略
 リスク:特大
 リターン:中程度
 資金:多額

 デルタ:コールなら-、プットなら+
 ガンマ:-
 セータ:+
 ベガ :-

●ボラティリテリ売買
 リスク:中程度
 リターン:中程度
 資金:多額

 デルタ:0(売り、買い、先物を組み合わせ0に調整する)
 ガンマ:0(売り、買い、先物を組み合わせ0に調整する)
 セータ:ほぼ0
 ベガ :絶対値大(売り、買い、先物を組み合わせ調整する。
          IV上昇予想なら+、IV下落予想なら-)

■私の好み、各戦略の使い分け
 基本的には、買い戦略が好みです。売りは買いのコストを下げる為、そして、買いの弱点であるセータマイナスを緩和する為の手段として併用します。
 しかし、買い戦略が有効に機能しないタイミングが存在します。例えば、
  ・相場の暴落や急騰などで、IVが高くなっている時
  ・相場感を持てない時
などです。
 そんな時は、売り戦略やボラティリティ売買が有効です。特に、ボラティリティ売買は、売り戦略ほどのリスクはないにもかかわらず、それなりの収益をあげる手段として有効に機能すると考えています。
 ということで…、今後ボラティリティ売買を研究ししてみたいと考えています。小資金で有効なポジションの作り方、仕掛け方などの研究です。そして買い戦略や売り戦略と比較してみたいと思います。良い成果がでれば、このブログで記事にしたいと思っています。
2/28の大暴落で、大きな痛手を被った方も多いと思います。私もその1人でした。自戒を込めて、やってはいけないことを挙げてみようと思います。

■即死の仕方(資金の全額以上を失う)
①OTMのプレミアムが低いプットを大量に売り込む(ファーOTMの大量売り)
→大暴落があれば、プレミアムが何倍、何十倍にもなってしまう。証拠金が足りなくなるどころではなく、全てを失ってしまう恐れが高い。

■瀕死の重傷の負い方(なんとか資金は残っているが…)
①売りが多いポジションで証拠金ギリギリで勝負する
→相場の大変動で、売建玉が高騰する。場合によってはITMになってしまう。もちろん証拠金も膨れあがるが、追証を入れるなどしては、更に損失を拡大してしまうだけである。仕方がないので損切りをせざるを得ない。そして資金の大半を失ってしまう。

■大怪我の仕方(資金の半分を失う)
①買いが多いポジションで、資金ぎりぎりで勝負する
→相場の大変動で、買建玉のプレミアムが急減してしまう。損切りせざるを得ないが資金は半分程になってしまう。

②相場の流れに逆らったポジションなのに資金限度いっぱいで勝負し、損切りのタイミングが遅れてしまう
→例えば、相場下落局面での、コール買建やプットの売建のポジションの場合である。自分のポジションにこだわるあまり、対処や損切りが遅れ損失が拡大してしまう。

■徐々に弱ってしまう(資金がジリ貧になっていく)
①相場変動がない時に、買い戦略のポジションを持ち続ける
→タイムディケイで資金がジリ貧になっていく。

②相場の見通しが甘く、ITMにならない権利行使価格の買建てをする
→プレミアムがほとんどなくなってから、損切りしても時既に遅しである。

③相場の見通しが甘く、ITMになってしまう権利行使価格の売建をする
→プレミアムが高騰してから、損切りしても時既に遅しである


※今回は、初版の前の暫定版です。自戒の為にと思って書いてみたのですが、いまいち面白くない記事になってしまいました。皆様の知識や経験から私の記述から漏れていることなどをコメントしていただければと思います。そして、その内容を記事に反映して使えるタブー集にしたいと思っています。是非是非、ご協力お願いします。
2/18に予告編を出してから、もう2週間がたってしまいました。
「レシオスプレッド大研究」やってみます。
研究したいことがたくさんありますので、記事を小分けにしてUPしていきたいと思います。
今回は第1回目です。
レシオスプレッドとはどんなものなのか、買いと売りの比率はどうすれば良いかについてまとめてみました。
記事が長くなるので、続きは
[レシオスプレッド大研究 その1]の続きを読む
のリンクをクリックしてください。
最近、私の頭の中はレシオです。
でもって、難しくて気が狂いそうです。
そうはいっても、オプション戦略の中でかなり有効な戦略であると思っています。
なので、レシオスプレッドのことをちゃんと研究したいと思っています。
今日も資料作成をしていたのですが、良い資料が出来ず、ブログへのアップを断念しました。

今後、下記のような内容について研究して、ブログへアップしていきたいと思います。
●レシオの買いと売りの比率について
  1:2がよいのか1:3がよいのか、その特徴は
  1:nで組むより、中抜きで、1:0:m:nで組むのが良いといわれているが、その利点や注意点など
●そもそも、レシオは買戦略なのか、売り戦略なのか
  買い戦略としての対応の仕方
  売り戦略としての対応の仕方
  単純売り戦略との比較した場合のレシオの特徴
●証拠金について
  売建玉が増えると証拠金が増えるが、どんな風に増えていくの?
  証拠金を低く抑えるための施策はあるか
●売建玉について
  リスクヘッジの方法
  コールのレシオとプットのレシオの合成ポジションを持ったときの売建玉について
  (プット売りとコール売りの枚数のバランスの取り方)
●相場変動に適応したポジションチェンジの方法について
  証拠金が急に増えた場合の乗り切り方について
  相場変動に応じたポジションの変更について
●etc

内容が盛りだくさんになってしまいそうです。いろいろ考えるよりは、シンプルに考えたほうが良いのかもしれません。しかし今はいろいろ勉強して、スッキリしたい気分です。

良い資料等をお持ちの方がいらっしゃいましたら、是非教えてください。
カレンダースプレッドについて研究してみました。
・有効な戦略かどうか、どういう場合に使えるか
・権利行使価格はどのように選択すればよいか、またコールとプットのどちらで建てるか
・カレンダースプレッドと他の戦略の比較

■はじめに・・・カレンダースプレッドとは
・コールまたはプットの異限月間のスプレッド取引である
・ある権利行使価格の期近限月を売り、期先限月を買う取引をいう(逆に期近限月を買い、期先限月を売る場合は、リバースカレンダースプレッドという(今回の大研究の対象外))
・カレンダースプレッドは、価格が一定レンジの範囲内で動く場合に利益が出る戦略である
・カレンダースプレッドで利益が出るのは、2つの限月のタイムディケイの差があるからである(直近限月の時間価値が剥げるのが早い)
・期先限月のIVが期近限月のIVより急激に減少する場合は価格が一定レンジ内であっても利益にならない場合がある

─────────────────────────────────
この先の説明では図を使っています。図が大量にあるので
下の方にある『 [カレンダースプレッド大研究]の続きを読む 』
をクリックしてご参考にしてください
また、以下は素人の私の考察なので、間違いがあればご指摘ください
─────────────────────────────────

■権利行使価格の選択について(利益になるのはどういう場合か)
 カレンダースプレッドでは、価格が一定レンジの範囲内で動く場合に利益になります。では、想定する価格レンジに対してどの権利行使価格を選べばよいのでしょうか。
●結論:想定するレンジの中間の権利行使価格を選ぶ
 現時点でスプレッドを組み、2月SQ前に決済する場合、選択した権利行使価格で決済した場合に利益が最大になり、その±500円程度の範囲内で利益になる
※参考図
   図1-1-1~3・・・コール180でのカレンダースプレッド
   図1-2-1~3・・・コール175でのカレンダースプレッド
   図1-3-1~3・・・コール170でのカレンダースプレッド
   図2-1-1~3・・・プット175でのカレンダースプレッド
   図2-2-1~3・・・プット170でのカレンダースプレッド
   図2-3-1~3・・・プット165でのカレンダースプレッド

■コールで組むか、プットで組むか
 この議論をする場合に、本来IVの影響を考える必要があります。今後コールのIVが上がるのならばコールで組むのが良いし、プットのIVが上がる上がるのならばプットで組むのが良いです。しかし、一般的にIVが上がる局面は価格変動が激しくなる局面と考えられるので、その場合、カレンダースプレッドの戦略は適切でありません。この議論ではIVの影響を無視します。
●結論:権利行使価格がATMならばどちらでも良い、そうでなければOTMを選ぶ(コールがOTMならばコールを、プットがOTMならばプットを選ぶ)→理由は、権利行使価格が同じであればコールで建ててもプットでも損益曲線はほぼ同じです。ならば、プレミアムが低いOTMのほうが有利と考えます。
※参考図
   図1-2-1~3・・・コール175でのカレンダースプレッド と
   図2-1-1~3・・・プット175でのカレンダースプレッド を比較

   図1-3-1~3・・・コール170でのカレンダースプレッド と
   図2-2-1~3・・・プット170でのカレンダースプレッド を比較

■ショートストラドルとの比較
 カレンダースプレッドとショートストラドルにリスクヘッジをかけた場合を比べると、その損益曲線は比較的似ています。どちらが有利でしょうか
●結論:どちらが有利とはいえないが、カレンダースプレッドの方が利益になりやすい。コール175で比較すると
・カレンダースプレッドが利益になる価格幅が約1000円に対して、ショートストラドルは約800円弱と幅が狭い
・最大利益は、カレンダースプレッドが10万円あまりに対して、ショートストラドルは20万円以上と高く、その点でショートストラドルに魅力がある
・最大損失はどちらも限定されているが、ショートストラドルの方が損失が少ない
※参考図
   図1-2-1~3・・・コール175でのカレンダースプレッド と
   図1-4-1~3・・・175でショートストラドルをヘッジ付で建てた場合 を比較

   図2-2-1~3・・・プット170でのカレンダースプレッド と
   図2-4-1~3・・・170でショートストラドルをヘッジ付で建てた場合 を比較

■現在価格とかけ離れた権利行使価格のカレンダースプレッドは利用価値があるでしょうか
 仕掛けるとしたら、将来価格が上昇または下降を予測していることになります。将来価格をピッタリと予想すれば利益にはなるが、もっと有利な方法があるのではないか
●結論:利用価値はほとんどない。他の戦略を使うべきである。参考として、デビットスプレッドと比較しましたが、利益になる価格幅、またその利益の額のいずれにおいてもデビットスプレッドが有利である。
※参考図
   図1-1-1~3・・・コール180でのカレンダースプレッド と
   図1-5-1~3・・・デビットスプレッド を比較

■カレンダースプレッドの合成ポジションについて
 日経225の権利行使価格は500円刻みになっている。例えば、今後の価格変動が17250円を中心に動くと想定するときにプット170のカレンダースプレッドとコール175のカレンダースプレッドの合成ポジションで利益を狙う方法が考えられます。その方法は有効なのでしょうか。
●結論:利益が少ない割にはリスクが高いのでやめたほうが良い。それよりは、ショートストラングルが断然有利である
※参考図
   図1-2-1~3・・・コール175でのカレンダースプレッド
   図2-1-1~3・・・プット175でのカレンダースプレッド
   図1-3-1~3・・・コール170でのカレンダースプレッド
   図2-2-1~3・・・プット170でのカレンダースプレッド
   の以上の4つと
   図3-1-1~3・・・プット170とコール175のカレンダースプレッドの合成ポジション を比較

   図3-1-1~3・・・プット170とコール175のカレンダースプレッドの合成ポジション と
   図3-2-1~3・・・ショートストラングルをヘッジ付で建てた場合 を比較

■■最終結論 カレンダースプレッドは使えるか
 使える戦略だ思います。但し、使うタイミングが難しいです。(日経225は1ヶ月で1000円の変動幅があります-実際に2005年8月以降はだいたい1000円以上の変動幅がありました)
今回の研究でカレンダースプレッドの特徴がわかったので、適切なタイミングが来たときに利用を検討したいと思います。

オプションの勉強をしようとすると必ずと言っていいほど、オプション倶楽部のスーパーバイザー増田丞美氏の名前を目にすると思います。私も彼の著書を1冊買って勉強をしました。

彼は、日経225オプションは難しく、海外市場のオプション取引の方が優しいと主張されています。理由は、日経225は大量資金を持つプロのトレーダーがプレイヤーであり、海外の株式オプションでは、アマチュアプレイヤーが多いということを理由に挙げています。

私は、現時点ではど素人であり、日経225オプションの世界しか知らない井の中の蛙ですが、敢えて彼に反対したいと思います。反対理由としては以下です。
・日経225の情報は豊富であり、多種多様な情報を入手可能である。対して海外の株式市場の情報は少ない(英語が堪能な方であればこの点は問題ないかもしれませんが・・・)
・今後の日経225の価格の予想が数多くの専門家から出されていて参考になる。(もちろん、参考にするだけですが、大多数の予想が今後日経225が上がるという予想であれば、中長期的に見れば、そうなる可能性が高いということを、自分の予想を立てる上での参考にすることができる)
・プロのトレーダーが数多く参加して、オプションプレミアムを決めているのであれば、ミスプライスがほとんどないと考えられる。言い換えれば、自分がミスプライスで失敗する可能性が少ない。

今は上記のように考えています。もちろん、今後、私の知識が深まるにつれて考え方が変わるかもしれません。

P.S.
オプション取引は奥が深く、非常に楽しい世界だと思います。現在はその魅力にはまってしまっています。日経225オプションが難しいといわれれば、ますますチャレンジしたくなります。この楽しい世界で少しでも利益を上げていけるよう頑張っていきたいと考えています。
オプション買いにおいて、限月の選択や権利行使価格の選択をどうすれば良いかは、思案のしどころです。どれを選べば最も利益を上げられるのでしょうか?

以前に、買い戦略で成功する為の条件として以下のものをあげました。
・相場の方向性を当てること
・方向性を当てるだけでなくその変動幅が大きいこと
・買うときのIVが極端に高くないこと
ここでは、さらに条件を追加します。
・今後の日経225の将来価格(=目標価格)を見極めること
・さらにその価格に達する時期(=目標時期)を見極めること

目標価格と目標時期が決まれば、権利行使価格と限月の選択は簡単です。
下記の表は、2月限コールの権利行使価格とその1月5日終値を横軸に、日経225の将来の価格を縦軸にとっています。表中のデータは2月SQ時点で日経225の価格がいくらになった時にどれだけの利益が出るかを示しています。比較可能な形にするため、投資1円当たりの利益を表示しました。

20070106_1_2_OP買いの権利行使価格選択_権利行使価格の選択


表を見れば、最も投資効果が良い権利行使価格がわかります。
例えば、目標価格を18000円とする場合、それが実現した時は、権利行使価格を17500円のオプションを買っておけば、投資金額に対する利益は2.03倍になります。同様に目標価格が18500円ならば、権利行使価格を18000円のオプションを買っておけば、投資金額に対する利益は9倍になります。

オプション買いのタイミングでのIVによっても、適切な権利行使価格は変わってきますが、目標価格の1つ下か2つ下の権利行使価格のものを買うのが最も投資効率がよくなると思います。

今後、私がオプション買いを行う際は、上記の表のような計算を行ったうえで、権利行使価格や限月を決めたいと考えています。

P.S.
ここまで書いて思ったのですが、オプション買い戦略で成功するためには、将来を正確に当てることが大事になります。それって、非常に困難なことですよね。明日の相場すら上がるのか下がるのかをあてることが難しいのに、さらに将来を予想することは困難を極めます。このあたりが、オプション買い戦略で成功するのは難しいといわれる所以なんでしょうか。

オプションのデイトレードについて、有効かどうかについて考察したいと思います。

■はじめに
 オプションの損益線チャートは、ITMではデルタが1に近付き、OTMでは0に近付きます。つまり、日経225が上昇すると予想してコールオプションを買うと、日経225の上昇幅が大きくなればなるほど、コールの価格の上昇が急激になります。意に反して日経225が下落した場合は、コールの価格は緩やかに下降することになります。プットの場合はコールと反対です。
デイトレードでは、タイムディケイの影響を無視することができるので上記の特性を活かせば、先物よりも有利なトレードが出来るのではないでしょうか。本当にそうなのか考察したいと思います。

■事例1:日経225の価格変動が激しい場合
 昨日(2007/01/05)の 01限P-170の値動きは下記でした。
   始値 30
   高値125
   安値 30
   終値 95
 同様に日経225先物の値動きは下記でした。
   始値17310
   高値17340
   安値17020
   終値17080
 仮に約50万円の資金を、始値で投資し、終値で決済した場合は次の利益を得られた計算です。(手数料無視)
   01限P-170 17枚を30円で買い、95円で決済売→100.5万円の利益
   先物 1枚を17310円で売り、17080で決済買→23万円の利益

 日経225の価格変動が大きい時は、先物よりもOP買いの方がより大きな利益を得ることができます。

■事例2:日経225の価格変動が少ない場合
 下記の表は、デルタを1(つまり先物1枚と同じ価格変動の効果)を得るために必要な投資資金を昨日時点のもので計算してみました。
20070106_1_1_OP買いの権利行使価格選択_投資効率

 結果、01限P-170では、必要資金が約26万円と先物の半額です。その他の権利行使価格や限月では、先物と同程度かそれ以上の資金が必要となっています。資金効率面で、先物とオプションを比べた場合、限月と権利行使価格の選び方によってはオプションの方が有利な場合があるが、全般的にはあまり変わらないか先物のほうが資金効率が良いといえます。

■考察の前に
 考察の前に、押さえておかなくてはいけないことがあります。つまり、オプション買いは、先物と比べて、次の不利があります。
 ・流動性が低く、思ったタイミング・価格での決済ができるとは限らない
 ・タイムディケイによるプレミアムの減少(デイトレードではほとんど無視できる)

■考察
 ・1日のうちで日経225の大きな価格変動が見込めるときは、オプション買いによるデイトレードは有効な手段である。
 ・日経225の価格変動が少ない場合は、流動性の点で先物が有利である。
 ※先物よりオプションの方が資金効率が良い場合もありますが、資金ギリギリで勝負される方は少ないと思いますので、そのメリットは少ないと思います。

以上です。
今回、上記のような比較を思いついたのですが、今後もいろいろ比較してみたいと思います。
オプションの取引を行う際に、買いなのか売りなのか、またその権利行使価格の選択をどうするのかについて考えてみたいと思います。話を簡単にするために、単純な買いと単純な売りの場合に絞って考えます。

下記の表は、厳密なものではなく、また、IVの変動も無視していますが、簡単にまとめてみました。
日経225価格とOP価格の関係表2

先に大雑把な結論を書きます。
・日経225の大幅な上昇を予測する場合は、コールの買い(ATM、OTM)
・日経225の小幅な上昇を予測する場合は、プットの売り(ATM、ITM)
・日経225が変動しない場合は、コール・プットの売り(ATM、OTM)
・日経225の小幅な下落を予測する場合は、コールの売り(ATM、ITM)
・日経225の大幅な下落を予測する場合は、プットの買い(ATM、OTM)

どのOPを選択するのが適切かを決めるには、いろいろな要素を検討する必要があります。
まずは、下記を想定します。
・将来の日経225の値動きの予測(時期、変動幅の想定も行う)→これが一番重要です(先物は単純に上昇か下落かの予想をすればよいので、OPはこの部分が異質です)
・IVの変動
上記を踏まえた上で
・権利行使価格、限月、売りか買いかの選択
・複数のオプションの組み合わせの選択
・リスクヘッジの方法(特に売りの場合)
OPの戦略としていろいろな組み合わせがありますが、このあたりの話については、別の機会に考察してみたいと思います。

今現在の私の戦略は、素人の戦略です。
・日経225の価格変動が大きいと予想している時に、コールまたはプットを買うことを基本にしています。
・価格変動が少なくなった場合は、ポジションを減らして様子見にしようと考えています。ショートストラングルを建てる方法もありますが、その場合も控えめにします。プットの売建は日経225が大暴落した場合に非常に危険なので、建玉を増やさないつもりです。

OPの売り戦略のリスクについて思うことを書きます。

OP売りには、資金量が豊富であれば日経225がどのように変動したとしても利益を得る方法があります。詳細については別の機会に考察したいと考えていますが、その方法はショート・ストラングルを建てて、日経平均の価格変動に合わせて、プットまたはコールの売建を追加し、ポジションを追加・調整していく方法です。
上記の方法は、ギャンブルでの必勝方法と似ていると思います。負ければ次の賭け金を大きくし、さらに負ければさらに賭け金を大きくしていき、最終的に勝った時点で利益が出るやり方です。
OP売りの場合も、ギャンブルの場合も、利益を得るためには、破産しないだけの充分な資金が必要ということが共通しています。

OPの話に戻りますが、保険会社と被保険者の関係に似ています。
・被保険者が保険に入る≒OPを買う
・保険会社が保険料を受け取る≒OPを売る
保険会社は充分な資金を持っているので、通常の場合は、被保険者1人が事故などにあって支払いが発生しても全体としては利益を上げることができます。しかし、大災害などの際は保険金を支払えず倒産の危機になる場合も考えられます。

長々と書きましたが、OP売りは利益を得る確率が高い方法ですが、破綻する可能性も高いです。
OP売りを行う場合、特にプットの売りを行う場合は、ブラックマンデーやライブドアショックなどの株価急落の可能性を常に念頭に入れておく必要があります。手持ちの資金ぎりぎりいっぱいで勝負しないことやリスクヘッジを行うことが重要と考えます。
OPの単純な売り戦略について思うことを書きたいと思います。

■売り戦略で成功する為の条件
・相場の今後の見通しを当てること
・売るときのIVが高いこと
■売り戦略での注意点
・相場の見通しがあっていても、IVが上昇し売却時のプレミアムが高くなってしまうこと
・受け取りプレミアムは限定されているが、リスクは無限大であること
■売り戦略の優位点
・タイムディケイによるプレミアムの減少が見込める。すなわち日経225が動かない場合でも売却時には利益になる
・ITMのオプションは、デルタが1に近く、先物と同様な値動きが期待できる。さらにタイムディケイのプラスアルファの利益もある。

■思うこと
・OP売りは、他の金融商品と異なり、相場の見通しが多少外れても利益になることがあり、おもしろい特徴だと思います。
・OP売りは、相場が大きく動かなくても利益を得る事ができ、相場が大きく動かなければ利益を得られないOP買いと比べて、その面での優位性があると思います。
・その反面、利益限定かつリスク無限大なので、投資としての面白みに欠ける面があります。
・また、リスクが限定されていない商品なので、資金的な余裕があり、リスク管理をしっかりと行う必要があります。
今現在私が保有しているポジションは、すべてコール買いです。
単純な買い戦略について思うことを書きたいと思います。

■買い戦略で成功する為の条件
・相場の方向性を当てること
・方向性を当てるだけでなくその変動幅が大きいこと
・買うときのIVが極端に高くないこと
■買い戦略での注意点
・タイムディケイによるプレミアムの減少
・相場の方向性があっていても、IVが減少しプレミアムも減少する場合があること
■買い戦略の優位点
・購入に際して小資金で始められること
・なので、先物やOP売りに必要な資金と同じだけのOP買いをすれば、OP買いの方のデルタを大きくすることができること。すなわち、日経225の価格変動に比してより大きい利益を得ることが可能なこと
・相場が思い通りに動けば、購入資金の10倍以上の利益を得られる場合があること
・リスクが限定されていて追証も不要なので、相場が逆方向に動いても切迫感がなく、冷静な判断ができること


■思うこと
・単純な買い戦略は、売り戦略と比べて儲けるのが難しいといわれていますが、そんなことはないと思います。
・儲ける確率は低くても、儲けた場合の金額が大きくなります。
・買い戦略で難しいのは相場の読みです。その方向性を見極めかつ変動幅が大きい場合は大きい儲けになります。日経225はある程度以上の変動幅がある時期の方が多いので、買いのタイミングが適切であれば大きな利益を得ることが可能です。
・しかも買い戦略はリスク限定で小額の資金での取引が出来ます。
・OP取引でハイリターンを得ようとするならば、買い戦略を中心にするのが良いと思います。もちろん相場に方向性があり変動幅が十分な場合に限ります。

※実際、私の場合、OPを始めて1ヶ月あまりですが、その間の日経225は右肩上がりであり、当初の資金が5倍以上になりました。私の今の課題はこの右肩上がりの相場の終焉を見極めることと、その後の戦略をどうするかということです。
オプションの戦略は様々なものがあります。
・単純な買い戦略
・単純な売り戦略
・ストラドル、ストラングル
・各種スプレッド

このカテゴリの中では、私が感じたこと、考えたことなどを不定期に記述していきたいと思います。
ど素人なので書いた時は正しいと思っていたことも、今後勉強していく中で考えが変わっていくことも多いでしょう。将来記述内容を振り返るとともに、私らしい戦略を確立していければと思います。